空送ファンモーターの更新時期

製本する際には本の余白部分を断裁で落とし化粧する。いわゆる三方断裁と言われる部分であるが、この部分を集塵する装置がある。大型のベーラーと呼ばれるダ屑を集める装置にダクトを使って集塵する。ダクトで集塵するには空送ファンと集塵ファンを使うのであるが、これがまた厄介もので大型のモーターを動かすのである。弊社の場合、11kw・7.5kw・3.7kw・22kwのモーターを使っている。22kwはベーラーで使用しているため実質屑を運ぶために22.2kwのモーターを使用している。モーターは29年間更新を1度だけしており、ほぼ錆さびのひどい状態である。たまたま外に屑が舞い散るようになったため全体を点検してみた。3年前にインバーターを設備して電気使用は制御しているもののざっくりとモーターにかかる電気代を調べてみた。

現在のモーター使用による電気使用量

①既存設備 定格出力 [kW] 3.7kw÷既存設備 モータ効率 [%]89.3%×運転負荷率 [%]90%×稼働時間 [h/月] 225h/月×既存設備 台数 [台] 1台=既存設備 消費電力量 [kWh/月]893kwh

②既存設備 定格出力 [kW] 7.5kw÷既存設備 モータ効率 [%]87.5%×運転負荷率 [%]85%×稼働時間 [h/月] 225h/月×既存設備 台数 [台] 1台=既存設備 消費電力量 [kWh/月]1639kwh

③既存設備 定格出力 [kW] 11kw÷既存設備 モータ効率 [%]87.5%×運転負荷率 [%]88%×稼働時間 [h/月] 225h/月×既存設備 台数 [台] 1台=既存設備 消費電力量 [kWh/月]2489kwh

負荷率(%)=モータ出力P2(W)/モータ定格出力P(W)×100(%)

現在支払っている電気使用単価を1kwh @23.00‐として計算。消費電力①+②+③=5021kwh1か月消費している。これに単価@23.00‐かけると¥115,483‐がモーターの使用電気代である。これはカタログ上の数字であり劣化具合から見てみると10%以上は増えていると思う。少なく見積もっても12万円は超える数字である。

削減計画

既存のものからダクトレイアウト変更、モーター入れ替えを計画してみる。

予定設備 定格出力 [kW] 15kw÷既存設備 モータ効率 [%]88.5%×運転負荷率 [%]83%×稼働時間 [h/月] 225h/月×既存設備 台数 [台] 1台=既存設備 消費電力量 [kWh/月]3165kwhとなり¥72,795‐である。72795ー115483=¥42,688‐削減となる。しかもこの数字は劣化度数を計算していないためおそらく5万円は削れることとなる。かかる工事費用はモーター代、ダクトレイアウト変更、モーター入れ替え代金である。業者に見積もりを取っているが4年償還しようとすると5万×48か月=¥2,400,000‐である。この以下の数字なら本格的に計画すべきである。

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